超音波のパイオニア 日本アレックス
精密金属部品は高精度・高品質が要求されるため、超音波洗浄が非常に効果的です。本資料ではどのような製品が超音波洗浄に適しているかの製品事例、精密金属部品の洗浄における超音波洗浄の特徴と注意点、推奨される洗浄方法などを解説します。
精密金属部品は高い寸法精度や表面品質が求められる金属製品で、以下のようなものが該当します。これらの製品は汚れが細孔や複雑形状の内部にも入り込んでおり、液体が細部の隙間に浸透していれば非接触で落とせる超音波洗浄が非常に有効です。
内容 | 問題点 | 対策 |
微細な汚れの対応 | ● 微細バリ、粉末、油膜などが内部に付着し、目視では確認困難 ● 複雑形状の場合、液体が入りにくく、汚れが残留しやすい。 | ● 超音波による浸漬洗浄が有効。 ● 液外揺動、バレル回転などで洗浄性を高める。 ※搖動・液外搖動に簡易バレル洗浄も可能な揺動機能付き洗浄装置はこちらへ |
洗浄中の傷対策 | ● 洗浄中の製品同士の擦れにより傷が生じる ● 超音波キャビテーションによる傷 | ● ワーク同士に隙間を設ける。 ● 接触部分の材質を見直し。 ● 使用周波数の見直し |
様々な製品、材料を洗浄する事の影響 | 製品の材料によって超音波によるダメージが異なる(特にアルミ、銅、真鍮など) | ● 高周波の利用や多周波の検討。 ※周波数選定の詳細についてはこちら。 キャビテーション洗浄における周波数選択の重要性 |
洗浄力不足、洗浄ムラ | 多数製品の同時洗浄や厚物製品で洗浄ムラが発生。 定在波による局所ダメージや洗浄不良も懸念 | ● 製品配置や超音波出力密度の見直し。 ● 揺動機能の活用。 ※高効率設計が圧倒的な洗浄力を生む:MEGA-POWERはこちら |
洗浄液の選定 | 汚れ落ち状態。素材へのダメージ、洗浄ムラなどの発生など。 | ● 精密洗浄には汚れと材質の性質に合わせた洗浄液の選定が不可欠。 |
リンス・乾燥工程 | 残水や湿気はシミ・酸化・腐食の原因に。 鉄系では超音波リンスで皮膜が剥がれるリスクあり。 | ● 十分なリンスと適切な乾燥(エアブローの併用・熱風吸引の使用・真空乾燥など)。 ● 必要に応じて防錆剤の使用も。 熱風吸引乾燥機はこちら |
各洗浄物の洗浄方法はこちらへ