スウェージング

1.原理

超音波スウェージングは、樹脂と金属、または溶着性のない異材質の樹脂同士を、ステーキングと同じように樹脂側をホーン先端形状に合わせて溶融させて金属などを固定する工法です。
図1はホーンの先端を鋭利な形状にし、超音波振動によって樹脂の内壁を溶融し、ドーム形状に変形させて内部の金属部品を固定しています。
超音波スウェージング

2.利点

  1. カシメ時間が短い(通常は1.0秒以下)
  2. 強度が強い
  3. 外観がきれい(糸引き状態にならない)
  4. 設計が容易
  5. 再現性が高く、制御しやすい
  6. 環境衛生的に優れている(溶融時に悪臭がしない)
  7. ネジやボルトなどの部品を使用しない

3.設計

下図は代表的な超音波スウェージングの設計寸法を表しています。
スウェージングする樹脂の板厚“T”に対し、金属を入れた状態における板の飛び出しの高さは1.5T~2.0T程度が良好です。 板の先端はR取りを行い、スウェージング時にバリが発生しにくいようにします。
板厚は通常1.0~2.0mm程度で、スウェージングによって倒しこむ量は通常2.0mm以下にします。
超音波スウェージングの形状A
超音波スウェージングの形状B

4.注意点

  1. ホーンの加圧力は、壁板が変形しない範囲で、高加圧の設定が望ましい。
  2. ホーン先端振幅は、低めにした方が望ましい。
  3. 壁板の倒れや根元の溶け出しを防ぐ為、ホーン下降速度は遅めに設定する。
  4. 治具は可能な限り上部まで受けるようにし、壁板の倒れを防ぐようにする。
  5. 冷却時間は少し長めに設定し、樹脂を確実に硬化させるようにする。
  6. 精密な部品をカシメる場合は、超音波発振を寸法制御に設定して行うと安定する。